ミステリアスは恋のスパイス
「自分の手帳を彼女に見せる事ができるか?」
好きになったり好意を持っている人のすべてを知りたいというのは誰もが持っている気持ちでしょう。
誰も嫌いな人のことなんてどうでもよいと思っているので、知りたいなどとは思いません。
好きな人の気持ちを知りたい。
だからのその人のあしどりとなる周辺の物にも興味が沸くのです。
その持ち物がどうのというのではなく、その所持品や身につけているものをヒントに、その人のことが知りたくてたまらないのですね。
えてしてそういう人は執着心の強い人です。
または猜疑心の強い人。
執着心や猜疑心というのは、誰の心の中にも潜んでいます。
それを上手に窘められるか、その感情に突き動かされるかの違いです。
その感情に振りまわされる人は、気持ちに余裕がない人です。
またこちらも気持ちに余裕がないと、そういう人に対した時に自分も巻き込まれて振りまわされてしまう。
そして諍いになったりします。
どこにでもよく見かけられるシーンです。
目に見える例えだと、あなたが電車に乗っていると想像してください。
車内は空いています。
そしてあなたの知らない人が駅から乗りこんで来ます。
空いているにもかかわらず、その人はあなたに密着するように座ってきたらどう感じますか?
多くの人は不快に感じます。
ムッとします。
目に見える距離と同じく、人は心の中にもこの距離感を持っているのです。
個人差はありますが。
人間関係を上手に保つ人は、この距離感の取り方が巧みです。
その人が入ってきたら不快に思う距離感を見極めています。
いくら親しい間柄とて、この距離感はあります。
それに執着心の人一倍強い人、猜疑心が異常に強い人というのはいくらこちらが心をオープンにしたからといって、それで納得するものではないのです。
これがやっかいだ。
どんなにこちらが嘘を言ってない、と言っても心のどこかでは常にその逆を案じているのです。
早い話が、出来ることならこういうタイプの人とはあまり関わらないことをお勧めします。
心理学の用語では、これは「ドラマを演じる」と言われる現象なのです。
常にその役割を持った人を演じようとする心理です。
このドラマはお互いが持つ、エネルギーの奪い合いとなります。
それは演じているお互いの心をひどく疲れさせます。
多くの人の心の疲れは、このような人間関係のドラマの中で繰り広げられるエネルギーの奪い合いで起きるのです。
難しい話しになってしまいましたので、最後に魅力ある人になれる軽いお話を。
魅力ある人は、どこかミステリアスです。
人の心理で興味が続くというのは、その人の分らない部分を追いかけるから。
映画やミステリー物の本をどうして最後までハラハラ読むかといえば、それは謎が継続してあるからです。
彼氏を自分に引きつけておく秘訣は、どんな小さなことでもいいから秘密を常に持っておくこと。
他愛のないことでいいのですよ。
僕の知り合いのHさんがそんな魅力ある女性だと思います。
彼女とても明け透けで、オープンなのですが、その行動はすごくミステリアスなのですよ、男性の眼から見ていて。
風のように現れて、どこへ電話しているんだかわからず、また風のようにいずこへか去って行ったりします。
話すにしてもよく喋るんだけど、自分の多くは語らない。
一体何をしてんだろう?
と想像を巡らす。
そう、この想像を与えるということがミステリアスなことなんですね。
女性の方は、その辺を多少スパイスとして味付けてみてはいかがでしょう。
もっとも男性がこんなだと、付き合ってる女性はハラハラの連続になりますので控えめに。
あくまでも恋のスパイスは隠し味ですよ。
「自分の手帳を彼女に見せる事ができるか?」
僕の答えは、見せるものでもないし、見せてと言われても絶対見せる必要のものではありません。
仮にその手帳がすべて白紙であっても。