未来的愛玩具2(6)
その朝は久しぶりの快晴だった。 「くみさん、小芋は好きでっか?」 キッチンで包丁を使いながらボロが聞いてきた。 朝食はいつもボロが作ってくれる。 ベッ...
その朝は久しぶりの快晴だった。 「くみさん、小芋は好きでっか?」 キッチンで包丁を使いながらボロが聞いてきた。 朝食はいつもボロが作ってくれる。 ベッ...
流行りのカフェは遅い時間にも関わらず、恋人風のカップルで賑わっている。 くみがいつも独りで酔った帰りに横目で見過ごしていた風景だった。 「あんたらなに...
恋人型ロボットとの生活も数週間が過ぎた。 くみはこれまでにない快適な生活を楽しんでいる。 一番嬉しかったのは会社から帰ってくると「おかえり」とボロが笑...
くみは自分の足で歩いてきた製品とダイニングのテーブルで差し向かいに座っていた。 分厚い取扱い説明書数冊、保証書などを検品している。 くみは性格柄こうい...
もうすぐ約束の時間だった。 くみがアレをインターネットを利用して購入の申し込みをしたのは丁度一週間前の日曜日だった。 フト目に入ったチラシからはじまっ...
2001年に「A.I」というスピルバーグの映画が上映された。 A.Iとは「人口知能」の意味でロボットが果たして人間のように人を愛せるか、というのがテー...
男とケンカをした女は、その親友の男をBARに呼び寄せる。男と女は It’s no use crying over spilt milk.(覆水盆に返ら...
港近くにあるBAR”MOON STONE”。神戸の夏に打ち上げられる花火4000発が咲き誇る夜、明日香はBAR MOONSTONEにいた。花火と共に終...