午後8時の投票終了後、開票速報のタイトルと同時に斎藤知事の当選確定が出た。
斎藤知事の選挙事務所は、元町商店街にある。
普段あれだけ人の通りがゆっくりとしている元町商店街に、見た事もないほどの人が集まり大歓声がその瞬間に起こった。
間違いなくそこで、これまでにないパラダイムシフトが起こったのだ。
旧態依然とした社会システムを民意が崩壊させ、兵庫県民が自らの手で新しい体制を創り出す手立てを手に入れた時代交差の時だった。と僕は感じた。
おそらく3月から勃発した知事問題は、ネットで波及を呼び全国的に注目が集まったと思う。なのでこの問題は兵庫県だけに止まらず、全国的に影響を及ぼすだろう。
今回の知事選は「大手メディアvsSNS」の戦い、とも言われた。
まさしくそういう構図は確かにあったと思う。
そしてその結果は、誰が見ても明らかだ。
フリーアナウンサーの宮根誠司さんは、はやくも番組中に敗北宣言をしたようだ。
ピラミッド社会では上層部になるほど少数となる。その数少ない部分が、底辺へ向かう大人数を支配してきた。その支配する大人数をコントロールする武器が、旧来の大手メディアだった。
しかし、その底辺部分の大多数がネットという個人が情報を入手するアイテムを近年手に入れた。
その結果、上層部がコントロール仕切れなくなったのが今回の兵庫県知事選だった。
兵庫県、とくに神戸で起こった最悪な事象は全国へと波及する。しかし、その波及は最悪な事象から学び、最良を目指すものへと変化する。
神戸とは、神が戸を叩く、という通り「警鐘」を担う土地なのだ。
そう考えると、1995年の阪神淡路大震災を思い出す。
僕たちはこれからさらに起こる、パラダイムシフトを益々経験するだろう。