「5年生の時、態度がデカイから気に入らないと思われ2-3週間友人たちが集団で仲間外れにした事」
「先生の引き出しからかわいいシール盗んで大事になった事」
「顔叩かれた事」
「レストランで眠くてぐずぐずしてたらお父さんが気に入らなくてレストランから引っ張りだされて外で大声で怒鳴られた事」
「あとなんかよく怒られて家から出てけって引っ張りだされた事が何回か」
ライフコードのセルフセッションをしている女性から、過去を顧みても全然思い出すことがありません。
と、彼女は最初そう言いました。
何も無いというのも問題なので、じっくり時間をかけて思い起こしすことを勧めたら、冒頭のロクでもない記憶ばかりが出てきます、、、と相成った。
思い出の断片を教えて貰ったら、いささか笑ってしまいました。
これら彼女の記憶の断片は「置き去りにされた感情」というものです。
おそらくその一つ一つの事象(起こった出来事)は、そう大問題でもありません。子供ならこういうエピソードはいくらでもあります。
では、こういう些細なエピソードを最初なぜ思い出せなかったのか。そしてやっとの思い出せば、思い出すのも嫌なことばかり。
これなら一層のこと、思い出さなければよかった。と、思うでしょうね。
でもそれは逆で、やはり思い起こして処置をしなければならないのです。
「置き去りにされた感情」
これは彼女だけでなく、多くの人の心の中にもある感情です。それらはまだ大人になっていない未熟な考えで物事を行い、その代償として経験した嫌な思いです。
子供の浅はかな考えでしたまでの、たわいもない行為です。
しかし、その行為の結果として叱られたり、仲間はずれにされたり、叩かれたりした「感情」がブロックとして心の障壁となって残っているのです。
今に影響を与える記憶の傷を、理性は蘇ることを妨害します。過去の嫌な思い、悲しみ、辛い思いというのは現状で噴出してきても、今を生きる上で邪魔になるので理性は記憶に蓋をするので、普段は忘れていることが多いのです。
しかし、過去に受けたマイナスの感情というものは、記憶は蓋をされても、その時の感情だけは時として噴出してきます。
それが今の「抑制」の原因になるものです。
そのために、遠い過去の感情の傷でも癒す事が必要なわけです。感情は理性ではなかなかコントロール出来ないものなので、癒す必要があるのです。
この時もライフコードのセルフセッションが有効です。
どんな些細な事でも、幼い心が受けた理不尽なエピードをエピソードシートに書き出します。
そして、当時の行動を今の理性で客観的に見つめます。今はもう大人の眼で見れば、当時の幼い自分の行動の善し悪しがわかります。
そして、一つ一つのエピソードの自分に言い聞かせればいいのです。
「それはあなた(子供の自分)人のモノを盗んではダメでしょ」
「食べるのが遅いくらいで叱る母親は、やっぱり今の自分から観てもおかしいよ。当時の私は悪くないね」
と、客観的に過去の自分の事象をジャッジ(判断)して、悪い場合はアドバイスを与えていきます。
それだけでいいのです。
そして最後に「この感情はもうOK!」と、それまで心に引っ掛かっていた感情に終止符を打ってあげます。
これが「置き去りにされた感情」の処置です。
自分を顧みて、なにか抑制された心理的なものを感じるときはこのテクニックを使って「置き去りにされた感情」を一つ一つ癒してあげて下さい。
これを繰り返していけば、かなり心が軽くなるはずです。